利用者と上手に接するポイント

認知症は人によって症状は様々ですが、他者とのコミュニケーションが非常に困難なものになってしまう点は共通しています。
認知症は昔の記憶と今の記憶が混同してしまい、それによって意思疎通が難しくなる病気です。

言動が支離滅裂であっても認知症を患っている本人は整合性が取れていると思っているため、そのギャップが介護を困難なものにしています。

そのため、要介護者が認知症を患っている場合は、相手の気持ちに寄り添い、丁寧に接しなければいけません。
同じ物事に対しても認知症を患っている人は認識が大きく違っているため、その違いがあらぬ誤解を生んでトラブルに発展するケースもあります。

認知症の利用者と接する際は、何よりも相手に信頼されることが重要です。
認知症を患っている人は良くも悪くも自分の気持ちを正直に示します。不快に思ったり、嫌いと感じる人は露骨に拒絶する反面、好意を抱く相手にはまったく警戒せずに近づくのが大きな特徴です。

介護は第三者に自身の体を預ける行為でもあるので、信頼されなければ安全を確保することはできません。そのため、信頼関係を築いて仲良くなることが、認知症の介護をするための条件とも言えます。

認知症の方と仲良くなりたいのなら、コミュニケーションを図る際は家族のように接し、細かい所への気遣いを忘れないようにしましょう。また、粗暴な態度を取られても頭ごなしに叱るのではなく、分かりやすく諭すように問題点を指摘することも大切です。